劇団埼芸による公開稽古と座談会
秩父の民話より「天狗の六兵衛」(公開稽古と座談会)

澁澤洋俊氏(劇団埼芸主宰)
中村満男氏(劇団久喜座座員)
佐藤逸平氏(劇作家)
川村武夫氏(演出家)

全国には演劇に取り組む団体がたくさんある。が、演劇に関わる多くの人は、昼間は働いているため、稽古をするのは夜しかない。そのため、好きで始めた演劇活動も途切れてしまうのが現状である。そのような環境の中で、設立から35年、76回の公演実績を持つ劇団埼芸はどのような取り組みをしてきたのか。
このセッションでは、埼芸に公開稽古「天狗の六兵衛」を披露してもらったあと、長年にわたる演劇活動の苦労話なども交えながら、演劇を継続して活動する秘訣を座談会形式で聞いてみた。
まずは「天狗の六兵衛」の公開稽古を観劇。公開稽古とは、本番をやる前に、照明、音響、役者の動き、台詞などのタイミングに至るまで、すべて演出家が最終確認をする場。こうした演劇が完成されるまでの過程を見る機会の少ない観客は、興味深く見入っていた。
公開稽古のあとは演劇に携わる4名の座談会。継続した活動がされてきた秘訣については、澁澤氏や中村氏から「団員はもちろん、観客の献身的な参加」や「仕事と演劇の両立といった困難な環境を跳ね飛ばすエネルギー」が大きな要因となっているとの発言があった。また、「長年にわたる公演活動の背景にはつねに喜びや苦しみがつきもので、演劇の世界にはいくらやってもこれでよいというものがないから…」との発言は、レクリエーション活動をするうえでも考えさせられるひと言であった。