元気アップ親子セミナーは子どもの体力向上を目的とする取り組み。
事前準備から事後の活動まで地域の大人の力が必要な事業だ。
子どもたちのために、大人がすすんでかかわれば、地域も変わる。
元気アップ親子セミナーはそんな事業だ!
(月刊「REC」2008年1・2月合併号より編集掲載)
元気アップで改善!子どもの体力低下
三重県尾鷲市。世界遺産「熊野古道」伊勢路ルートのおよそ中間にあり、石畳の風情あふれる参詣道で知られる人口2万4000人ほどの小な町。三方を高い山々に囲まれた良質の檜材の産地でもあり、眼前には熊野灘の豊かな漁場が広がっている。
子どもの運動能力や生活習慣の改善を目的とする「元気アップ親子セミナー」がここで開かれたのは、10月27日(土)の午後。台風20号の接近で朝から強い雨が降りしきるなか、会場となった尾鷲小学校体育館には、ほぼ予定どおりの70組140名あまりの親子が集まった。
開会までの時間をもてあまし、所狭しと走り回る子どもたちの活気もそれを後押しする。そんな様子を見ていると、子どもの体力低下はここでは杞憂ではないかとさえ思えるが、聞けば、三重県全体の児童の運動能力は全国平均以下だという。三重県レク協会常務理事の佐脇重喜さんは、「今の子どもには3つの間――仲間、空間、時間がなく、3つの力――体力、学力、心力が落ちつつある。学校、家庭、地域の協力がぜひ必要」と力説する。
その佐脇さんによる開会の挨拶に続き、尾鷲小PTA会長の三鬼望さんが「みんなで元気アップの輪を広げましょう」と勢いづける頃、それに応じるかのように雨はやみ、雲の切れ間が見えはじめた。
日時:2007年10月27日(土) 13:00〜16:30 場所:尾鷲市立尾鷲小学校
13:00〜13:10
開会式(10分)
13:15〜13:55
セミナー「子どもが危ない!」(40分)
ビデオ映像や冊子教材を使い、子どもの心と体を取り巻く問題について認識を深めた。
保護者向けセミナーで使用したビデオ映像を見る
・Windows Media Player形式
「子どもの体力低下について」
「元気アップ親子セミナー 当日プログラムのご紹介」
「元気アップ親子セミナー後の家庭での取り組み例紹介」
・Real Player形式
「子どもの体力低下について」
「元気アップ親子セミナー 当日プログラムのご紹介」
「元気アップ親子セミナー後の家庭での取り組み例紹介」
創作活動「ゲームでなかよく」(40分)
子ども向けの最初の時間はアイスブレーキングと位置づけ、心と体をほぐすために3つのゲームを楽しんだ。
「手つなぎ鬼ごっこ」の活動では、仲間はずれの子がいないか目を配りつつ、スタッフも全員参加で走り回って一気に場を盛り上げた。
14:00〜14:40
元気アップ・エクササイズ「からだっておもしろい」(40分)
柔軟性やバランス感覚、敏捷性などの身体能力を刺激する運動。
規定のメニューから「ステップパンチ」「ヒールタッチ」など6つを実施。
14:45〜15:15
アイーダ アイダ「リズムであそぼ!」(30分)
全身を使った動きで心と体のバランスを促すダンス・エクササイズ。
15:20〜16:00
子育てしゃべり場「体にいいこと考えよう」(40分)
グループに分かれ、子どもの健康や食習慣、生活などについて意見を交わす。
創作活動「体を使ってあそぼ!」(40分)
「チュックボール」や「棒バランス」「リング・キャッチ」など、5つのアクティビティを実施。年齢に応じてみんなが無理なく楽しめるよう、子どもは学年別のグループに分けた。また、種目ごとではなく、グループごとにスタッフを割り振ることで、一体感を共有できるようにも工夫した。
16:10〜16:30
閉会式(20分)
「おわせスポレククラブ」の活動についても紹介。
参加者は受付で自分の名札を作って胸に貼り、体育館へ。
三重県レク協会、尾鷲小の教職員とPTA、おわせスポレククラブなど、30人近いスタッフが見守るなかで開会しました。
スタッフの皆さんは、半年以上にわたって何度も話し合いを重ねてプログラムの内容などを決められたそうです。
ビデオ「元気アップ親子でアソボ」をみたあと、講師から県内の子どもの体力や健康などの現状をデータをもとにご紹介いただき、今の大人が取り組むべきことについてのお話がありました。
自分たちが子どものころと比べると、身近な地域でも環境が大きく変わってしまった事実に気づかされ、お話に聞き入りました。
見ていると簡単そうなのに、いざやってみるとなかなか思うように動けない運動もあり、子どもだけでなく保護者自身が体力低下に気づかされる場面もありました。
子どもたちは、上手に楽しくこなせるものもある一方、簡単そうに見えてできないものもあったり、保護者にとって子どもの運動能力に目を向けるきっかけともなりました。
テレビ番組で放送されていることもあり、子どもの多くは音楽に合わせて楽しそうに踊っていました。保護者の方々は、最初から振り付けをレクチャーしてもらいながらダンスしましたが、説明についていくのが精一杯。でも、久しぶりに子どもと手をつないだりして、ちょっと恥ずかしかったり、触れ合いがうれしかったり、貴重な体験となりました。
尾鷲では「運動」「食」「生活習慣」という3つのテーマのもと、参加者が普段感じたり、思ったり、実践したりしていることを保護者同士で気軽にフリートーキングしました。
笑い声の多いなごやかな座談の後、話題となったことを各自で短冊に書いて貼りだして、コーディネーターの方からアドバイスやフォローがされました。参加した保護者は、家庭でも子どもとともに何か始めなければという気持を高めるよい機会となりました。
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